貴社の経理は、誰が見ていますか。経理責任者に任せていますか。顧問税理士でしょうか。
今日は、これを習得しておけば、社長として十分自信が持てる数値の把握方法をお伝えします。
現在、どのくらい儲かっているのか、どのような財政状態であるか、などを数値として把握しておくことは、経営していくうえで、とても大事です。
実務上は、経理部長か顧問税理士が作成した財務諸表を確認するのが普通でしょう。事業を興しても社長自ら経理まで自身で行うというのは、稀ですね。当然、簿記会計を勉強してこなければ、自ら数値を作成することはできないので、出来上がった数値を眺めるということになります。
世の中には、経営者のための決算書の見方のような本があります。そういうものを眺めながら、自社の数値とにらめっこすることになるのですが、それでわかるようになるのか疑問です。読んでピンとくる方なら、それを活用されればよいと思いますが。
私は、協働という考え方を事業に持ち込んでいるので、経営者は、事業推進に注力し、不得意なことは得意な方にお任せしてしまいましょうというのが基本姿勢です。
ただし、自社の数値の把握は、例外です。とても大事ですのでお任せしてはいけません。
しかしだからといって、今さら、簿記の勉強を始める時間も気力もないですね。
そこで、そういう経営者にこれだけやれば、十分な方法をお伝えします。
それは、自分で、資金繰り表を作成することです。
作成詳細方法は、今日は割愛しますが、預金通帳の入金出金をカテゴリー別(販売、仕入、人件費、固定費など)に分けて、記載していくだけです。エクセルを使ってもいいので、ぽちぽちインプットしていく方法です。
大事なことは、決してデータをダウンロードして、マクロなど組むような効率いい手法を使わないということです。取引内容を確認しながら、マニュアルでインプットし、会社のお金の流れを手に覚えさせるのがポイントです。
また、最低1年は、やってみてください。1年で一通りのシーズン毎の変化も理解できるようになります。
このすごさは、やった人しかわかりません。私は、やった人を何人も存じ上げているので、そのビフォーアフターの格差に驚くことが多いです。
これができるようになると、まず、会社のお金の流れが自然に頭の中で動くようになります。当たり前のように事業と資金を両輪で考えることができるようになります。
また、経理部長と数字について、議論ができるようになります。経理部長にお任せではなくなります。銀行など資金について、第三者と話すときも自信をもって話すことができます。
さらに最大のメリットとして、資金繰り予測思考ができるようになるということです。こういう手立てを打つと、次の四半期の資金はこうなるだろう、などと予測が自然に身に着くようになります。中小企業経営者にとって、読みができるということは、圧倒的に事業経営にプラスに働く、武器となります。
コンサルタントでもこれだけで仕事にしている人がいるくらいですから、いかに強力な武器かおわかりになると思います。
是非、習得してみてください。